90年代から活躍し続けるキャロリン・マーフィー。「スーパーモデル」という言葉から連想されるのは華やかで浮世離れした生活かもしれないが、彼女はいつも真逆のライフスタイルを選択してきた。地に足のついた暮らしをしながら、美容業界の第一線で長年活躍しつづけてきた稀有な存在。マーフィーは若い頃から「モデルらしさ」という固定観念に縛られるような女性ではなかったのだ。高校時代にモデルエージェントに見出されたものの、明らかに有望だと思われたモデル業のみに専念するのではなく、地元バージニア州に戻って大学で勉強を続けることを選んだ。健康や環境、ヘルシーなライフスタイルを大切にするマーフィーは、いわゆる“スーパーモデルのような”きらびやかな生活を望まない。その代わり、娘のディラン・ブルーと自然の中で過ごす時間、乗馬、サーフィン、アート制作、そして文学の勉強に時間を惜しみなく費やす。マーフィーは様々なことに取り組む多面的な女性だというだけでなく、魔法にかかったような魅力ある女性。エスティ ローダーのアンバサダーに就任して20年を超えた今、マーフィーに人生、キャリア、そしてこれから達成したいことについて20の質問をぶつけてみた。
ー まずは人生のこと。あなたの人生のモットーは何ですか?
私の人生のモットー...。あまり考えたことがないのですが、リスクがあったとしても頭ではなく心の声に耳を傾けることでしょうか。私は少し型破りな人生を歩んできたかもしれないけれど、いつも自分の心の声に従ってきたので後悔はありません。
ー 年齢を重ねることについてはどう考えていますか?
歳を重ねることは、自分の心の持ち方に大きく関係していると感じます。私の祖母はいつも“beauty is as beauty does(美は美のままに)”と言っていたので他人にも自分にも優しく、よく笑い、ポジティブに人生を楽しみながら歳を重ねていくことが大切だと思います。
ー この20年を通して美容法に変化はありましたか?
セルフケアにもっと時間をかけるようになりました。お風呂はいつもナイトルーティンの一部でしたし、美容液やモイスチャライザーを重ねたり、日焼け止めを毎日使ったりと、エイジングケアのための製品をより多く使うようになりました。
ー 若い頃の自分にアドバイスを送れるとしたら何と伝えますか?
毎日日焼け止めを使うようにアドバイスしたい!日焼けによるダメージは人生の後半に表れてくるから。また若い頃の自分には、もっと“イエス”と言いなさい、遠慮や恥ずかしがりはダメと言いたいです。
ー エスティ ローダーとの最初の思い出は?また誰に教えてもらいましたか?
私の中にあるエスティ ローダーの最初の記憶は、香水や金色のリップケースがきちんと整理されて並べられていた祖母の化粧台です。お気に入りの服を着て、祖母の赤い口紅をつけ、香水をふりまいて(どちらもつけ過ぎなくらいつけて!)遊びました。
ー キャリアで最大の“夢のような瞬間”は?
ミセス エスティのオフィスにレナード・ローダーとエアリン・ローダーを訪ねた時、そして、エスティ ローダーが私と契約するという電話を受けた時。
夢が叶った今でさえ、まだ夢のような気分です。『VOGUE』の最初の表紙も、私にとってはとても記念すべきものでした。
ー 過去20年間のエスティ ローダーとの活動で、
最も印象に残っているキャンペーンや出来事はありますか?
エスティ ローダー ファミリーとの撮影や共に過ごした時間には、たくさんの特別な思い出があります。それは、とてもラッキーなことだと思っています。レナード・ローダーとの最初の出会い、エスティのオフィスでの出会いは、信じられないほど美しい瞬間でした。スポークスモデルとして検討されることさえ、私にとってはとても光栄なことだったので。エアリン・ローダーとは、初めてのキャンペーン撮影で、生まれたばかりの子どもや母としての感情を共有することができて絆を深めました。ある年の南仏での撮影では、私たちの子どもたちが一緒に撮影に臨んだり。アドバンス ナイト リペアやプレジャーズの香水の広告を初めて見た時は、涙が出ました。幼い頃からこれらの広告に登場する女性のようになりたいと願い続け、やっとこれらの製品を使える日がきたから。
ー エスティ ローダーは75周年を迎えました。成功を続ける秘訣は何だと思いますか?
昔も今も変わらず、すべての女性に憧れを抱かせるブランドストーリーと、しっかりと機能する高品質な製品を生み出すという企業理念だと思います。
ー エスティ・ローダーは、とてもインスピレーションに溢れた先駆者でした。
彼女の好きな言葉のエピソードはありますか?
私の好きなエスティの言葉のひとつに、“I never dreamed of success, I worked for it.(成功を夢見たことはありません。 成功に向けて努力したのです。)”があります。でも、“Confidence breeds beauty(自信が美しさを育む)”も大好き。彼女は、最高の自分を感じることの大切さを伝え続けていました。もし嫌なことがあった時には、リップを塗って素敵な香水をつけて気分を上げましょう!
ー 今まで受けた美容のアドバイスで、一番良かったものは?
長年にわたり美容に関するさまざまなアドバイスを受けてきましたが、1番はアジアでのプレスツアーの際に、美容液とモイスチャライザーを重ねることが肌を守る秘訣であることを学んだことですね。
ー あなたが手放せない美容アイテムは?
アドバンス ナイト リペアなしには生きていけません。まるで瓶に入った魔法。
ー ナイトルーティンは?
まずはリニュートリィブ クリーム クレンザーでクレンジングし、ユース デュー バスオイルで入浴します。その後、アドバンス ナイト リペア、リバイタライジング シュープリームまたはリニュートリィブのモイスチャライザー、アイクリームを。娘が赤ちゃんだった頃から Weleda ベビー カレンデュラ モイスチャライジング ボディクリーム を使っていますが、とても保湿力があります。カモミールティーを飲み、リラックスするためにマグネシウムを摂取しています。
ー 内面からの美しさについて、どのようなことを意識していますか?
美しさは体の内側から現れると強く信じているので、水をたくさん飲む、植物ベースの食事にする、週に4日以上運動する、十分な睡眠をとるように心がけています。
ー 朝、目が覚めたらまず何をしますか?
まず目が開いてくれたことに感謝し、“今日は素晴らしい一日になりそう”と言います。それから緑茶を飲んで、20分ほど静かに座り、呼吸に集中します。
ー あなたのロールモデルとなる人物は?
自分の人生の主導権を握り、夢を実現するすべての女性です。尊敬する人はたくさんいますが、祖母と母は私の最初のロールモデルです。
ー 歴史上の人物に会えるとしたら、それは誰?
エスティ・ローダー本人に会ってみたかったです。彼女は本当に天使のように私を見守ってくれている気がしますから。また、作品もその考え方も大好きなアーティスト、ヒルマ・アフ・クリントや、ラルフ・ウォルドー・エマーソンにも会ってみたかったですね。
ー あなたが最も欲しい才能は?
ピアノを弾く才能があればいいなと思います。娘はとても簡単そうに弾けるのですが、彼女はまだ自分が持っている才能に気づいていないのだと思います。
ー 最も尊敬する人はどんな人?
無私無欲で静かに世の中のために良いことをしているが、注目されることを必要としない謙虚な人。
ー 仕事モードをOFFにするためにしていることは?
最近は気持ちを切り替えるのが難しくなってきましたが、散歩や入浴、料理、創作活動などをしています。常にスイッチが入った状態にしないことが重要だと思うので、最近はより意識的に気持ちを切り替える必要がありますね。
ー あなたにとって最大の功績は?
私の最大の功績は、一人で娘を育て上げたことです。簡単なことではありませんでしたが、人生最高の経験でした。彼女は信じられないほど素晴らしい女性です。彼女がこの世界で何を成し遂げるのかとても楽しみにしています。